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更新日: 2019年1月16日

佐ノ古逆修一字一石・板碑1基(市指定歴史)

佐ノ古逆修一字一石・板碑1基 (市指定歴史) 19.佐ノ古逆修一字一石・板碑1基 (市指定歴史)

 佐ノ古逆修一字一石板碑は、「二つ塚」と呼ばれる東西2基の盛土の上に、自然石を利用した板碑を立てた石造物で、東側の板碑が市の文化財に指定されています。
 東側の板碑は、高さ85センチメートル、幅56センチメートルで、上部には聖観音を表す種子(梵字)が彫られ、下部に戒名が刻まれています。この銘文から、天文22年(1553)に福田丹後守種秀により「逆修供養」として造られたことがわかりました。銘文には当時の赤色顔料が残っており、板碑の下には径5センチメートル程の石に法華経の文字を1字ずつ墨書した一字一石経が埋められています。
 一方、西側の板碑は、高さ72センチメートル、幅59センチメートルで、風化が激しく詳細は不明ですが、読み取れた銘文から享禄(1528~1531)頃のものと考えられています。
 板碑は中世に造られた卒塔婆の一種で、上部に仏を表現し、下部に経文や銘文を刻む形が一般的です。造立の目的は、主に「死者に対する冥福」か、願主自身が生前に自らの死後の冥福を願って仏事を修めるための「逆修供養」です。特に戦乱の時代には、「逆修」の文字のある板碑が多く造られました。
 この板碑は、室町時代の信仰や習俗を窺い知ることのできる、市内に残る貴重な歴史資料です。

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