医療法人社団シマダ嶋田病院の嶋田國重前理事長が16日に逝去され、18日、葬儀が営まれました。
嶋田病院は、昭和35年6月に広大な田んぼ・畑の地に病院を建てると創始者の嶋田國重先生が決意し、昭和37年に開業、今年で55年目を迎えます。
ご葬儀では、葬儀委員長の島田昇二郎現院長が、國重先生の著書から開業の思いを紹介されました。『患者さんの職業の大半は農業で朝は暗いうちに起きて、日が暮れるまで真っ黒になって泥まみれで働き、少しくらい体の調子が悪くても、医者にかかる時間などない。夜、人が眠りにつくころ、やっと時間をやりくりして、遠慮がちに医者の門をたたく、といった患者さんが珍しくなかった。通常のように、「9時から6時まで、土日は休診」の診療時間でこの人たちを診ることはできない。「病気に盆も正月もない」「24時間診療、救急医療の充実」が自分たちの使命と考え、遊び盛りの若い職員にも協力を求め、力を入れてきた。』
救急医療こそが医療の原点であるという創始者の想いは、脈々と伝えられています。國重先生のエピソードを語る職員の5人の皆さんの涙、そして言葉に、國重先生がどれだけ愛されていたか容易に想像できました。
小郡市のために、医療のみならず様々な分野でのご貢献に感謝申し上げ、心からご冥福をお祈りいたします。