九州歴史資料館の西谷正名誉館長講座「東アジア考古学入門」第2回の講座が、27日行われました。
歴史には大きな分類がいくつかあります。たとえば、文字による記録が残っているかどうかで、「先史時代」と「歴史時代」に分けられます。
では、「旧石器時代」と「新石器時代」を分けるポイントは?磨製石器の使用、土器の製作、農耕や牧畜、織物の発明、竪穴住居での生活、巨石記念物の建造などがあげられます。
特に注目されるのは、狩猟や漁労の獲得経済から、農耕・牧畜の生産経済への移行で、人類最初の経済革命といわれるものです。定住生活となり、血縁から地縁に広がり、家父長が力を持つようになり、原始社会が解体していったことを意味するということです。
西谷先生は、中国・韓国での新石器時代の様子を、環濠集落、住居や墓、土器からくわしく解説されていました。
東アジアという生活・文化のつながりをあらためて感じたひとときでした。
九州歴史資料館では、大宰府史跡発掘50年記念特別展を開催中ですが、6月3日(日)13:30から人間文化研究機構の佐藤信理事による「大宰府への道-文明のクロスロード-」記念講演会が行われます。