9日、『新東京文学散歩』刊行70年記念企画展「野田宇太郎が遺した文学史の道標」のギャラリートークが、野田宇太郎文学資料館で行われました。
戦争により荒れ果て混乱の中にあった日本では、文学にまつわる記憶が忘れられつつありました。野田先生は東京にある文学ゆかりの地をめぐり、先人達の業績とその土地の歴史を人々の記憶に留めるために『新東京文学散歩』の連載を始めます。
企画展では『新東京文学散歩』のコースごとに紹介がされており、ギャラリートークでもそのコースを辿りながら説明を受けました。ミニ文学散歩ツアーという時間で楽しかったです。
木下杢太郎氏の「過去は決して過ぎ去ったものでなく、背中の方に廻った未来だ」との言葉を、野田先生は「過去の経験が未来の自分の生き方を決める」と解釈したといいます。
今年で70年目となる野田先生の文学散歩の活動から、私たちは未来を感じたいです。